これまでにも空き巣の手口をいろいろ紹介してきました。
紹介した方法以外にも、ピッキング、サムターン回し、カム送り開錠、焼き破り、バールこじあけ、無施錠空き巣、合鍵空き巣などたくさんありますが、その方法よりも簡単で恐ろしい手口が海外で問題となっています。
その開錠方法とは、「バンピング」です。
バンピングとは、鍵山が特殊に配列されているバンプキーというものを使ってピンシリンダーを開錠する手口で、ピッキングよりも簡単な作業だと言われています。
そしてそのバンプキーがアメリカでは通信販売で1本3ドルほどの安い値段で売られているということなのです。
1つのバンプキーがあれば、同じ型番のシリンダー錠は同じ方法で全て開錠できてしまうため、マンションなどの同じシリンダーが何戸にも使われているケースでは、根こそぎ狙われてしまうだろうと予測できます。
このバンピングの原理は、下ピンに衝撃を与えて、上ピンをはじきとばして、一瞬の間、シアライン(シリンダー錠の外筒と内筒の境界)に何もない状態にして内筒を回転させるということです。
バンピングの標的となる鍵は、ピンシリンダータイプであり、ディスクシリンダーや、ロータリーディスクシリンダーには使えません。
逆にピッキングに有効だというディンプルキーシリンダーであっても、基本構造がピンシリンダーでしたら開錠されてしまいます。
バンピングは、開錠の跡が残りにくく、ピッキングよりも容易でしかも短時間に開錠できてしまうため、日本ではまだ被害は報告されていないようですが、これから社会問題になっていくと思われます。
こうしたバンピングに有効な防犯対策は、シリンダーのない錠に替えることです。
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これまで空き巣のさまざまな手口についてご紹介してきました。
今回は、「溶解破錠(ようかいはたん)」という方法についてご説明しましょう。
溶解破錠とは、通称「KGB破錠」とも言い、鍵穴に特殊な溶液を注入し、シリンダー内の構造物を溶かし、開錠する手段です。
「ディスクタンブラー錠」を開錠するために使われる方法で、特殊な技術も要らず、溶液を注入するだけで、音も出ないし、時間もそれほどかからないのが特徴です。
注入する溶液は、高濃度の無機酸系の液体を何種類か混ぜ合わせたものが使用されます。
溶液のままでは流れ出てしまうため、あらかじめ鍵穴から高分子吸収剤を入れておき、それに溶液を吸収させ、金属製のタンブラーやスプリングを溶かします。そうすると内筒に回転力をかけるだけで開錠にいたってしまいます。
この開錠手口は、ディスクタンブラー錠の弱点をついたものであり、住宅用としてディスクタンブラー錠が多く使われている日本では、今後社会問題となるかもしれません。
またCPマークのついたタンブラーであっても、この手口には効果がありません。
このマークの認定は、侵入に5分以上かかるということで認定されます。しかしその「5分間」というのはドアの前に5分以上いて作業している場合という意味であって、溶解破錠のように、開錠に5分以上かかる場合でも、その場所にずっといなくてはならないわけではなく、溶解してから次の作業にかかるといった場合のような、手口になれば、せっかくのCPマーク認定も意味をなさないことになります。
この溶解破綻対策としては、ディスクタンブラー錠から構造の違うピンシリンダーに取り替えるなどの方法がありますが、そうするとバンピングも問題になりそうで心配でもあります。どちらにも電子錠などに交換するのがどちらにも対処できるかと思われます。
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今回は、空き巣といっても、実際に家に侵入するのではなく、ネットの空き巣についてみていきましょう。
「ネット空き巣」というのは、他人のパソコンに不正に侵入することです。
現実の空き巣は、金品目的で留守宅に侵入することですが、ネット空き巣はパソコンの中の重要なデータが目的です。
以前のネット空き巣の狙いは大企業の顧客データでしたが、ネットがブロードバンド化し一般家庭でもネットの常時接続が可能なパソコンが増え、一般の人のパソコンにも侵入する手口や被害が増えています。
そうした侵入手口の一つは、普通のメールに不正侵入用のプログラムが入ったメールが送りつける方法です。
無害なメールだと思って、ユーザーが開くとプログラムが働いてパソコン内のデータが消されたり、他へ転送されたりする仕組みになっています。
もう一つは、セキュリティには販売後に発見された不具合などがありますが、そうしたセキュリティの穴をネット空き巣は悪用して、そこからパソコンに侵入しデータを盗む・消す手口です。
どちらの手口もユーザーが気づかない間に行われます。
もしもパソコンに侵入されたら・・・
<パソコンのデータを盗まれる>
オンラインショッピングなどで使用したクレジット番号やID番号などの個人情報が盗まれるとそれを使ってネットショッピングなどをされ、身に覚えのない請求がくることになります。
<犯人の身代わりにされる>
ID番号などを使って、ユーザーになりすまし、迷惑メールなどを他人に送ったりします。
<悪の発信地にされる>
被害ユーザーのパソコンからいろいろな情報が発信されていることにさせられます。
これらの被害を防ぐには、パソコンのセキュリティソフトを導入するのがいいでしょう。現代では家のドアや窓だけでなく、パソコンにも防犯対策が必要です。
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空き巣被害を少しでも軽減するために、制定された法律があります。
「特殊開錠用具の所持の禁止などに関する法律」<平成15年6月4日公布・平成15年9月1日施行(附則第一条ただし書きの施行は平成16年1月20日)>です。
この法律は通称「ピッキング防止法」と呼ばれており、錠前業者などが仕事のために使うなどの正当な理由がなければ、開錠工具の所持が違法となりました。マイナスドライバーの所持もとがめられることになったということです。
空き巣に関する法律ということでもうひとつご紹介しておきましょう。
平成18年6月に道路交通法が改正され、放置駐車違反の取締りが厳しくなりました。1分間程度の駐車も違反ということになりました。この法改正によって、空き巣が減ったというのです。なぜでしょうか?
それは、空き巣は車を使うことが多いからです。
空き巣は下見をする際に、留守かどうかを調べるために、狙った界隈を廻ります。このときインターホンを押し、その家が在宅なら、「もうすぐこの辺に工事がありますので、お知らせにきました。」などとインターホンを押した口実を述べるわけです。
そうした口実を述べるために作業服などを着ているのですが、電車に乗っていては目立ちすぎます。そうした事情から車を使う空き巣も多いのです。
しかし上記の道路交通法改正によって、違法駐車の情報が警察にあれば、近所に空き巣が入ったときに疑われ、車の所持者がわかるということになります。駐車違反の情報から即逮捕されるということになるので、道路交通法の改正によって、空き巣が減るというわけです。
Posted in 法律, 空き巣
空き巣のいやがる防犯四原則があります。
<音>
空き巣は音には敏感です。犬を飼ったり、防犯ベルやサイレンをつけたりするのは効果があります。
庭や家のまわりに玉砂利(防犯砂利)を敷くのも効果があります。
<光>
空き巣が家に侵入しようとしているときに、急にライトが当たったらひるみます。
玄関や庭に防犯センサーライトをとりつけるなどが有効です。
<時間>
空き巣に関するデータに、空き巣の7割は、侵入に5分以上かかる家は諦めるというものがあります。
補助錠(ワンドアツーロックの原則)や、ピッキングされにくいシリンダーに取り替える、ドアにガードプレートをつけるなどの防犯対策をしましょう。
<目>
空き巣は人目に敏感です。
死角になるような植え込みや塀をなくし、防犯ビデオカメラなどの設置も良いでしょう。
近所付き合いも大切にし、見慣れない人には挨拶をするようにしましょう。
空き巣はの証言に、「雨や風の強い日は仕事をしやすかった」とあります。雨風の強い日は、侵入しようとこじ開けている音がかき消されて都合が良いからです。加えて通行人も傘をさして歩いているので、視界も悪く更に好都合のようです。
また新興住宅地も空き巣にはいい働き場所のようです。引越ししたばかりで近所付き合いもすくなく、見知らぬ人間もめずらしくないから、という理由のようです。
上記のようなデータや証言に気をつけて、空き巣の好む状況を作らないようにして、防犯対策をしましょう。
Posted in 注意点, 防犯対策
空き巣に入られてしまった被害者の方に、その後の捜査のことなどをアンケート調査したデータによると、被害者の方の5割以上が、犯人も捕まってなく、盗まれたモノも戻ってきていないと答えています。
これに加えて空き巣に入られても被害届を警察に出さなかったという方や、犯人は捕まっても、盗まれたモノは返ってきていないと答えた人を合わせると8割以上にも上ります。
つまり、空き巣に入られて何かを盗まれてしまった場合、盗品が戻ってくる可能性はほとんどないということが言えます。
上記の調査とは別の意識調査で、「防犯のために何かをしているか」をアンケートしたものがありました。
1位は、鍵を掛け忘れないように注意している。
2位は、新聞や手紙をためないようにしている。
3位は、ドアに補助錠をつけている。
4位は、センサーライトをつけている。
5位は、なるべく留守にしないようにしている。
という順位結果でした。空き巣の侵入の6割は、窓からの侵入だという調査結果があるにも関わらず、窓の防犯対策をしているという意見が少ないのが見て取れます。
もう少し窓からの侵入に対する防犯対策が必要なようです。
空き巣の服装についての意識調査もありました。
一般的なイメージではサングラスに目深にかぶった帽子のいかにも怪しげな人が空き巣をしそうですが、実際は違っています。
営業のサラリーマンのようなスーツ姿であったり、犬を連れて散歩しているように装っていたり、作業員の服装や、怪しげに見えるような格好はしていません。
まずは空き巣について関心を持つこと、知ることが「防犯対策」の一歩のようです。
Posted in 空き巣, 豆知識
戸建て住宅の場合は日ごろから空き巣に対する防犯対策が必要です。
<塀>
塀がある場合は、人が簡単に乗り越えられない高さにする。(しかし、2階への足場にならないようにすること。)生垣の場合は、きちんと剪定(せんてい)し、管理していることを示し、見通しもよくしておくこと。
<門扉>
外から開錠できないような錠を設置する。インターホンと郵便受けは、門扉外に置き、敷地に入らせないようにする。
カメラつきのインターホンにする。夜は点灯させる。
<駐車スペース>
簡単に出入りできないように錠を設置する。センサーライトを設置する。屋根が2階への足場にならないようにする。
<裏庭>
裏庭の履きだし窓が、洗濯物などで隠れないようにする。防犯砂利などを敷き、通れば音が出るようにする。
<窓>
窓の近くに足場になるような、バケツや脚立などを置かない。補助ロックのついたクレセントに替える。CPマークのついた防犯ガラスに替える。振動感知センサーがついたガラスもあります。面格子がついたものにする。(ドライバーなどではずされないように頭をつぶしておく)
<玄関ドア>
ドアチェーン、ガードプレートをつける。ドアスコープや、新聞受けは、簡単にとれないようにしておく。ピッキングされにくい錠にかえる。バンピングされにくい錠にかえる。サムターン回しされにくい錠にかえる。
上記以外にも、近所づきあいを大切にして、不審者がいればすぐ気づくような環境作りが大切です。
Posted in 注意点, 防犯対策
今回はマンションやアパートなどの共同住宅の空き巣に対する防犯対策について考えてみます。
マンションで空き巣被害の多い階は、1,2階に続いて6階以上の高層階も割合が高くなります。実は最上階に近い階の被害が多くなっているのです。空き巣は屋上から雨どい、配水管などを伝って降りる、人目につきにくい非常階段を使ったりして侵入します。
マンションや共同住宅は同じドア、同じ窓、同じベランダと構造的にも似ているので、その中でいかにして他の家よりも空き巣に入られなくなるかが防犯対策のキモになります。
<玄関ドア>
簡単に壊されないような材質のものを使い、ドアチェーン、ガードプレートをつける。
ドアスコープや新聞受けは、簡単にとれたり、壊されたりしないものにする。カメラ付きインターホンにかえる。ピッキング(*1)されにくい錠にかえる。バンピング(*2)されにくい錠にかえる。サムターン(*3)回し対策をする。
(*1)ピッキング・・・鍵穴に器具を差し込んで施錠を解き住居に侵入する手口
(*2)バンピング・・・ピンシリンダーを開錠する技術
(*3)サムターン・・・ドア内側の鍵を開け閉めする時に操作するつまみのこと
<ベランダ>
窓に振動感知センサーなどをつける。防犯ガラスにかえる。
<共有スペース>
オートロックにし、「関係者以外立ち入り禁止」などのステッカーを貼る。管理人室やロビーは見通しをよくする。ロビーに防犯カメラを設置する。掲示板などに、防犯意識の高い内容を表示する。エレベーターに防犯カメラを設置する。防犯灯を設置する。
Posted in 豆知識, 防犯対策
空き巣などの犯罪にあいにくい構造や、設備基準をクリアしているマンションを「防犯モデルマンション」といい、各地の防犯協会連合会がその認定・登録をしています。
審査基準は、警察庁と国土交通省が定める「防犯に配慮した、共同住宅の設計指針」をもとにしたもので、数十箇所のチェックポイントがあります。この審査は一級建築士や、防犯設備士によって行われます。
申請を受けて、審査の結果、基準にそっていると認定された場合、登録証(プレート)が配布されます。こうした認定は1999年に広島県が導入したのが始まりと言われています。
現在では、静岡、大阪、京都、北海道、大分、奈良などでも行われています。
主な認定基準は・・・
● 外部から侵入されにくい構造
● 共用部分の見通しが良い構造
● エレベーターに非常通報装置、防犯カメラ設置
● 駐車場の明るさ保持などの盗難防止措置
● ピッキングされにくい錠と補助錠の設置
などです。
実際に防犯モデルマンションに入居した住民にアンケート調査を行った結果がありますが、マンション購入理由に「防犯モデルマンションだから購入した」という理由が68%と高い関心を寄せており、防犯対策が購入のフックになっています。
入居後も、ロビーに防犯カメラとディスプレイがあるので、空き巣が入りにくい、廊下・駐車場などの夜間照明が明るいので効果がある、ワンドアツーロックに安心感がある、などの防犯に効果あるという結果が出ています。
とはいっても、防犯対策が整っているからといって「防犯モデルマンション」なら絶対安心だというわけではありませんのであしからず・・・。
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防犯対策はどうなさっていますか?空き巣は必ず下見をしています。
そして留守かどうかを確認します。空き巣がどんな風に留守を確認しているかをみていきましょう。
◆ 郵便ポストや新聞受けに手紙、新聞がたまっていないかどうか。
◆ インターホンを鳴らす。
◆ 室内の電気が暗くなってもつかないか確認する。
◆ 公園、空き地などから見える家を見張り、人の出入りを観察する。
◆ 雨戸やカーテンが開閉されているかどうか見る。
◆ 電話番号を調べてかけてみる。
◆ 洗濯物がほしたままになっていないかどうかをみる。
実際に留守にする場合は、留守だとわからないようにしないと空き巣に狙われます。
そうならないためには・・・
<電気をつけっぱなしにする>
玄関の電気をつけていると、効果があります。また居間の電気がついていると人がいるような気配になります。
長期の旅行などには、留守番センサーつきという照明器具があれば便利です。無人でも暗くなると自動でつき、タイマーで消えるというものがあります。
<ラジオやテレビをつけっぱなしにする>
エコのことを考えると胸が痛みますが、人がいる気配を演出することができます。
<手紙や新聞をためないようにする>
新聞受けに何日分もの新聞が入っていれば、留守と知らせているようなものです。長期の旅行の際は、新聞配達店に連絡して新聞を止めてもらいましょう。手紙の場合はポストを大きくするか、近所の人に頼んでおくなどの方法があります。
<留守番電話のメッセージを工夫する>
「ただいま留守にしております」というデフォルトのメッセージはやめて「手がはなせません。」などにかえると効果があります。
Posted in 注意点, 空き巣